皆様こんにちは、大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックです。
今回は、鼠径ヘルニアの原因についてお話しします。
その中でも特に「精巣」に関連した内容に焦点を当ててみたいと思います。
「なぜ精巣?」と疑問に思われるかもしれませんが、実は精巣と鼠径ヘルニアには密接な関連があります。
体の壁を構成する筋肉には「内鼠径輪」と呼ばれる隙間があり、この隙間が腹膜が突出して脱出する際の通り道となるため、鼠径ヘルニアの原因となるのです。実はこの内鼠径輪は、精巣が通る道でもあります。
精巣は、陰嚢という袋の中にある直径5㎝ほどの卵型の臓器で、生殖のための精子を作り、性ホルモンであるアンドロゲンを分泌する役割を担っています。精巣は体の外にある珍しい臓器で、お腹の中にある卵巣とは対照的です。
しかし、なぜ精巣は体の外にあるのでしょうか?
実は、精巣も元々はお腹の中で作られますが、成長とともに徐々に陰嚢へ下降していきます。このプロセスは、男性の身体における非常に重要な一部です。男児の5%程度は、出生時に精巣がまだ陰嚢内に降りていないことがありますが、多くの場合、生後6ヶ月までに自然に下降します。
精巣が体外に出ていく理由は、精子を作り出すための適切な温度環境を保つためです。
精子を作るには、体温よりも低い32℃前後が最適な温度です。体内に精巣があると温度が高すぎてしまうため、陰嚢内に位置することで適切な温度に保たれます。陰嚢のシワも精巣を適温に保つために役立っています。
精巣が陰嚢内に降りる際に通るトンネルを「鼠径管」といい、このトンネルの入り口が「内鼠径輪」です。精巣は精巣動静脈から栄養を受け、輸精管を通じて精子が体内に運ばれ、精嚢に貯められます。この「内鼠径輪」が完全に閉じることはなく、男性が鼠径ヘルニアになりやすい原因となります。
これで、なぜ男性に鼠径ヘルニアが多いのかがわかると思います。
本日は「精巣と鼠径ヘルニアの関連」について詳しく解説しました。鼠径ヘルニアは、一見すると軽度な症状に見えることもありますが、放置してしまうと重大な健康リスクを引き起こす可能性があります。
鼠径ヘルニアは、早期発見と適切な治療が肝心です。気になる症状がある場合は、当院にご相談ください。
鼠径ヘルニアが疑われる方はご相談を
当院は、大阪駅直結の鼠径ヘルニアの日帰り手術専門クリニックです。
消化器外科専門医と腹腔鏡外科技術認定医による安全な腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術を提供しています。鼠径部の膨らみが気になる方は、ぜひご相談ください。
平日は21時まで、土日祝日も診療しており、電話やLINEで24時間相談を受け付けています。