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鼠径ヘルニアを治すのにメッシュは使った方が良い?

2024.11.15

こんにちは大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックです。

 

鼠径ヘルニア(脱腸)の手術には、メッシュが使用されます。

このメッシュはポリプロピレン等の合成繊維でできており、 最近では穴が大きく、薄手のメッシュが好まれる傾向にあります。

ではそもそもメッシュは使用した方が良いのでしょうか?

メッシュ使用にもメリットデメリットはある。

Mesh versus non-mesh for inguinal and femoral hernia repair

コクランレビューで25件の研究を対象としたメタアナリシスが行われています。

この研究ではメッシュ修復群と非メッシュ修復群で手術時間や、術後の日常復帰までの期間、合併症等 を比較しどの程度差があったのかが示されています。メッシュ修復群は非メッシュ修復群に比べて以下の点で優っていました。

 

メッシュ修復は鼠径ヘルニアの再発リスクが低い

メッシュ使用により46件の手術に1件の割合で再発を予防する可能性があるという結果が示されました。メッシュによる修復の最大の利点と言えると思います。

 

メッシュ修復は特定の合併症の発生率が低い

非メッシュ群より神経血管及び他臓器の損傷が少ない

血種の発生が少ない

術後尿閉のリスクが少ないなどがあげられます。

特にこの中でも術後の尿閉リスクが少ないということは

術後早期からの社会復帰に貢献する可能性があると言えます。

 

メッシュ修復で起きやすい合併症もある

創感染症はメッシュ群でわずかに多いという結果でした。

これは特に前方アプローチの手術では気になるところだと思います。

こちらの研究とは異なりますが、腹腔鏡手術は明らかに感染が少ないということが分かっています。

可能ならば腹腔鏡手術を選択する方が良いのかもしれません。

漿液腫もメッシュ群で多いと言われています。

これは漿液(サラサラの液体)がヘルニア嚢(内臓が飛び出す空間)にたまるというものです。

 

メッシュ修復は術後の入院期間や日常生活動作への復帰が早い

メッシュ修復により入院期間は0.6日短くなる可能性があるとされています。

また平均2.87日早く通常の日常生活動作に復帰できる可能性があります。メッシュ使用は当院の行う日帰り手術とも相性は良いと言えます。

つまり使用できる状況であれば鼠径ヘルニア修復にメッシュを使用することで早期の社会復帰に寄与する可能性があり、感染は気になるもののこの点も腹腔鏡手術で補うことができる可能性があります。

鼠径ヘルニアの治療については一度ご相談ください

当院は大阪駅直結の鼠径ヘルニアの日帰り手術を専門としたクリニックです。消化器外科専門医と腹腔鏡外科技術認定医による安心安全の腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術を提供いたします。

鼠径ヘルニアは鑑別疾患も多いので「鼠径ヘルニアかどうか分からないけど鼠径部が膨らんでいる」という方も気軽にご相談ください。

 

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