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鼠径ヘルニア手術後の対側発症リスクについて

2025.02.08

こんにちは、大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックです。

 

今回は、鼠径ヘルニア手術後の反対側への発症リスクについて、2024年8月に発表された最新の研究結果を基に詳しくお話しします。

 

最新研究結果:「Surgical Endoscopy」からの発表

2024年8月、医学雑誌「Surgical Endoscopy」において、片側の鼠径ヘルニア手術後に対側(反対側)でヘルニアが発生するリスクを調査した研究が報告されました。

この研究では、長期間にわたるデータを分析し、以下のような興味深い結果が示されました。

主な研究結果

手術後3年で約5%の患者に対側ヘルニアが発生。
5年後には約8%、さらに10年後には約17%が発生する可能性。
年齢や性別による大きなリスク差は見られませんでした。

 

研究が示すリスクとその意味

この研究結果は、鼠径ヘルニア手術を受けた患者様にとって重要な示唆を与えます。

特に長期間の観察で明らかになったリスクは、患者様が手術後も反対側のヘルニアに注意を払う必要性を示しています。

予防的両側手術が推奨されない理由

ただし、これらの結果をもとにすべての患者様に予防的な両側手術を勧めるわけではありません。その理由は以下の通りです。

10年後でも83%の患者様は対側ヘルニアを発症していない。
予防的手術による不要な合併症(慢性的な痛みや感染リスクなど)を避けることが重要です。

 

当院の対応:安全で個別化された治療を目指して

大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックでは、この研究結果をもとに以下のようなアプローチを実践しています。

1. 個別化された治療計画

患者様の年齢、体型、既往歴、家族歴などを総合的に考慮し、最適な治療方針を決定します。

 

2. 詳細な術前診断

最新の超音波検査を用いて、手術前に両側の鼠径部を慎重に確認。対側ヘルニアの兆候がないかをしっかりと診断します。

 

3. 腹腔鏡TAPP法の活用

当院で採用しているTAPP法(腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術)では、手術中に反対側の鼠径部も直接観察できます。これにより、対側にヘルニアが発生するリスクが高い場合に早期対応が可能です。

 

4. 長期的なフォローアップ

術後も患者様の健康を守るため、定期的な診察を実施。対側ヘルニアの発症リスクを早期に発見し、迅速な対応を行います。

 

鼠径ヘルニア治療でTAPP法を選ぶメリット

TAPP法による鼠径ヘルニア手術は、腹腔内から直接観察することで対側の状態を確認できるため、見逃しを防ぐという大きな利点があります。
さらに、日帰り手術が可能なため、患者様の負担を最小限に抑えることができます。

まとめ

片側の鼠径ヘルニア手術後も、反対側にヘルニアが発生するリスクがあることが最新の研究で明らかになりました。

しかし、このリスクは個人差があり、全ての患者様に予防的な両側手術が必要というわけではありません。

 

当院では、患者様の安全と快適な治療を第一に考えた対応を心掛けています。

TAPP法による腹腔鏡手術をご希望の方や、鼠径ヘルニアに関するご質問がある方は、大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックまでお気軽にご相談ください。

24時間365日、安心の医療をお届けします。

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