皆さま、こんにちは、大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックです。
今回は、鼠径ヘルニア手術に関する最新の研究結果を基に、TAPP法とTEP法という2つの腹腔鏡手術の比較について詳しく解説いたします。
鼠径ヘルニアとは?
まず、鼠径ヘルニアについて簡単におさらいしましょう。
鼠径ヘルニアとは、お腹の中の臓器(主に腸)が腹壁の弱い部分から飛び出してしまう病気です。
この症状は特に男性に多く見られ、放置すると悪化することがあるため、手術が必要になる場合があります。
鼠径部(足の付け根)に膨らみやしこりが見られる場合は、鼠径ヘルニアの可能性がありますので、早めの診察をおすすめします。
最新研究:「TAPP法」と「TEP法」の比較
今回の情報は、権威ある医学文献データベース「Cochrane Database of Systematic Reviews」に掲載された研究論文「Transabdominal pre-peritoneal (TAPP) versus totally extraperitoneal (TEP) laparoscopic techniques for inguinal hernia repair」に基づいています。
鼠径ヘルニアの腹腔鏡手術の方法
鼠径ヘルニアの治療には、主に以下の2つの腹腔鏡手術が用いられています。
TAPP法(経腹膜前修復法):腹腔内にカメラを挿入し、腹膜の外側にメッシュを配置する方法。
TEP法(完全腹膜外修復法):腹膜に触れず、腹膜外の空間にメッシュを配置する方法。
研究結果から分かったこと
この研究では、TAPP法とTEP法の安全性、効果、手術の安定性について比較されました。主な結果は以下の通りです。
1. 安全性と効果
TAPP法とTEP法の間で、重大な合併症、慢性的な痛み、ヘルニアの再発率に大きな差はありませんでした。どちらも安全で効果的な手術方法と評価されています。
2. 手術の安定性
TEP法では、手術中に方法を変更する必要が生じる可能性が高いことが分かりました。これに対し、TAPP法では方法変更の必要性が低く、安定した手術が可能です。
3. 医師の技術習得のしやすさ
TAPP法は、医師が比較的短期間で習得できる手術法とされています。一方、TEP法は技術習得が難しいため、経験豊富な医師でないと安定した手術を行うのが難しい場合があります。
TAPP法の利点
研究結果を踏まえると、TAPP法には以下のような利点があることが分かります。
医師が習得しやすく、安定した手術が可能。
手術中に両側の鼠径部を観察でき、見逃しを防げる。
手術中に方法変更が必要になるリスクが低い。
これらの特徴から、患者様にも医療従事者にも負担が少ない手術法と言えます。
当院の対応:TAPP法による日帰り手術
大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックでは、これらの研究結果や豊富な臨床経験を基に、TAPP法を採用しています。
当院のTAPP法は、以下の特長を持っています。
日帰り手術が可能
忙しい方でも負担を最小限に抑えられます。
詳細な診断と治療計画
術前に超音波検査などを活用し、最適な治療計画を立てます。
両側の鼠径部を確認
手術中に対側ヘルニアの有無を直接確認し、必要に応じた対応が可能です。
24時間365日対応
術後も安心して過ごしていただけるよう、万全のフォローアップ体制を整えています。
まとめ
TAPP法とTEP法の比較から、どちらも安全で効果的な手術方法であることが分かりました。
特にTAPP法は、医師の技術習得のしやすさや手術の安定性が高く、患者様にとっても安心の選択肢と言えます。
当院では、鼠径ヘルニア治療においてTAPP法を活用し、日帰りでの腹腔鏡手術を行っています。
患者様一人ひとりの症状に合わせた最適な治療をご提供いたします。鼠径部の膨らみやしこりが気になる方、手術を検討中の方は、ぜひ当院までご相談ください。
診療のご案内
当院では平日夜21時まで診療し、土日祝日も対応しています。
また、電話やLINEで24時間相談を受け付けております。鼠径ヘルニアについてのご不明点やご不安がございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。
経験豊富な医師が丁寧にご説明いたします。